『シベリア諸民族の習慣と言語』

2014年5月19日0 コメント


著者: フィリップ・ヨハン・フォン・シュトラーレンベルク
題名: シベリア諸民族の習慣と言語
出版: ロンドン
発行年: 1738
装丁: 25cm

著者であるフィリップ・ヨハン・フォン・シュトラーレンベルク(1676-747)は、バルト海に面した港町シュトラールズント(現ドイツ)で生まれたスウェーデン人である。彼はシベリアの地を広く旅し、その土地の住民の言語や習慣を調査した。スウェーデンに帰国後、アジア北東部全域の地図を刊行するとともに、自身の研究をまとめて1730年にドイツ語で "Das Nord-und Ostliche Theil von Europa und Asia" という本を著した。

同書には、研究の方法などを記した長大な序文に続いて、シベリアからモンゴルにかけての地理や諸民族の言語・習慣などが記録され、さらに現地で調査された碑文や石像の図版も収録されている。また、1400語あまりの語彙についてカルムイク・モンゴル語とドイツ語の対照表を載せるほか、32の諸言語の「語彙対照表」をまとめており、ウラル・アルタイ地域の言語学の初期文献としても価値がある。

日本の東洋文庫では1738年に刊行された英訳本を所蔵している。

<出典>
槇原稔, もっと北の国から―北方アジア探検史―, 東洋文庫, 2012.
http://indo-european-migrations.scienceontheweb.net/History_of_Uralic_Altaic_languages.html

この記事が気に入ったら...

コメントを投稿